(音声メッセージは礼拝後にアップする予定です。)
皆さん、今日は早いもので3月の最初の礼拝となります。前回まで、主の日をテーマに取り上げてきました。キリストがもう一度戻って来られ、全世界に正しい裁きをなされる。その日は必ず来ると私は信じています。その日まで、謙遜に、感謝の心を持って、神を礼拝し、この世の中で世の光として生きる、そのような人生を歩んで生きたと私は願っています。再度分かちあいますが、私の一日は、神への感謝の祈りから始まります。指が動くこと、足が動くことを感謝して、食器洗いと食器のかたづけをします。そして、体を動かしながら、この一日を神と共に生きることができるように祈ります。主にお会いできるまで、健康に留意して、謙遜に、また感謝の心を持って生きたいと心から願っています。
今日はハガイ書を取り上げます。今日のテーマは、「あなた方の現状をよく考えよ」とのみ言葉です。ハガイは民にチャレンジします。宮を建てなさい。自分たちの使命を忘れないで、しっかりと立ち上がりなさい。この神様からのチャレンジ、それが今日のメッセージの内容です。
それでは最初に時代的な背景を考えてみます。南ユダ国は紀元前586年にバビロンによって滅ぼされました。多くのユダヤの民はバビロンに捕囚とされて参りますが、そこで改めて神に立ち返り、律法を学び、神をもう一度礼拝する民へと変えられて参ります。ハガイ書と同時代に書かれたエズラ記は民のエルサレム帰還から神殿完成までを記しています。実は、神殿を再建し始めた民は、地域に住む住民やサマリア人たちからの妨害に遭い、神殿の再建の働きをやめてしまったのです。ペルシャのクロス王は紀元前538年に勅令を発布し、ユダヤ人たちのエルサレムへの帰還を許します。その時、およそ42,000人もの人たちが喜びを持って帰還したのです。そして、神殿の再建に取りかかります。それがしばらくすると、妨害に遭い、工事は中止してしまったのです。それから約18年の歳月が流れます。このような時に立ち上がったのは預言者ハガイです。ハガイはユダの総督ゼルバベルと大祭司ヨシュアに神の言葉を語ります。ハガイ書1章2節から5節までを読んでみます。
「万軍の主はこう言われる、この民は、主の家を再び建てる時は、まだこないと言っている」。 そこで、主の言葉はまた預言者ハガイに臨んだ、 「主の家はこのように荒れはてているのに、あなたがたは、みずから板で張った家に住んでいる時であろうか。 それで今、万軍の主はこう言われる、あなたがたは自分のなすべきことをよく考えるがよい。」
この民は、主の宮を立てる時はまだ来ないと言っている。自分たちだけが板張りの家に住んでおり、主の家は廃墟となっている。そのような民に向かって、あなたがたの現状をよく考えなさいとハガイは語りかけます。旧約聖書で最も美しいみ言葉の一つは、エレミヤ書29章10節と11節の言葉です。神は新しい計画を持っておられる。それは将来と希望を与えるためのものだ。それは、平安を与える計画でありとあります。その箇所を引用します。
「主はこう言われる、バビロンで七十年が満ちるならば、わたしはあなたがたを顧み、わたしの約束を果し、あなたがたをこの所に導き帰る。 主は言われる、わたしがあなたがたに対していだいている計画はわたしが知っている。それは災を与えようというのではなく、平安を与えようとするものであり、あなたがたに将来を与え、希望を与えようとするものである。」
神殿の再建は、実は彼らの新たな出発の基盤となるものです。ところが18年も工事を止めてしまい、それぞれが自己中心の生活に戻ってしまったのです。当然心に大きな空洞があり、どんなに労苦しても心に喜びが生まれない。それは礼拝を捧げると言う本来の使命を忘れてしまったユダヤの民の姿です。
1章6節と7節には、具体的に困難な内容が書かれています。「あなたがたは多くまいても、取入れは少なく、食べても、飽きることはない。飲んでも、満たされない。着ても、暖まらない。賃銀を得ても、これを破れた袋に入れているようなものである。 万軍の主はこう言われる、あなたがたは、自分のなすべきことを考えるがよい。」
これらの姿は、彼らの外側だけではなく、彼らの内面をよくあらわしていると思います。7節にも、あなた方の現状をよく考えなさいとあるのです(自分のなすべきこと)。そして、続く8節で、「宮を建てよ。そうすればわたしはそれを喜び、わたしの栄光を表そう。」とあるのです。皆さん、イスラエルの民が選ばれた理由、それは何であったでしょう。聖なる国民、祭司の王国となることです。そのため、モーセの十戒が与えられ、そして幕屋が建てられ、礼拝の儀式が与えられ、み言葉に基づいて礼拝する民へと変えられたのです。これが彼らのあるべき姿です。
1章12節から15節に、「そこで、シャルテルの子ゼルバベルとヨザダクの子、大祭司ヨシュアおよび残りのすべての民は、その神、主の声と、その神、主のつかわされた預言者ハガイの言葉とに聞きしたがい、そして民は、主の前に恐れかしこんだ。 時に、主の使者ハガイは主の命令により、民に告げて言った、「わたしはあなたがたと共にいると主は言われる」。 そして主は、シャルテルの子、ユダの総督ゼルバベルの心と、ヨザダクの子、大祭司ヨシュアの心、および残りのすべての民の心を、振り動かされたので、彼らは来て、その神、万軍の主の家の作業にとりかかった。 これは六月二十四日のことであった。」とあります。リーダーも民もハガイの言葉に聞き従ったのです。神が共にいることを信じたのです。そして、宮の再建にとりかかったのです。それは第6の月の24日のことであったとありますので、1節の時から3週間半の準備の時を経て、彼らは宮の再建に取り掛かるのです。
今日はあなた方の現状をよく考えよとの言葉を取り上げました。皆さんもクリスチャンとして生きる時に、様々な試練や困難に出会います。良いことも、悪いことも経験されたでしょう。しかし目標を見失わないで生きることをチャレンジされていると思うのです。
ところで皆さんは、聖書をどのように読まれるでしょうか。短い言葉で聖書のカギとなる内容を表してみます。まず、第一に神の創造があり、第二に人間の堕落があります。第三に、イスラエルの民の選びです。神は彼らを、祭司の王国としようとしたのです。しかし彼らは、その使命に失敗し、国を失います。その結果、四番目に、救い主キリストの誕生が約束されます。イエス・キリストの十字架を通して贖いの業が完成し、人類への救いの道が提供されたのです。五番目には、そのことを伝えるために教会が選ばれたことです。教会を通して福音が、世界に広がっていったのです。六番目には、創造の刷新です。神の創造の目的が回復し、刷新されるのです。刷新の時代、それは今私たちが生きている時代です。私たちはキリストを信じ、神の創造物を管理する、その使命に生かされています。現実には、世界には困難な出来事がいたる所で起こっています。私たちは神に祈りながら、知恵をいただいて、この地上に和解や平和をもたらす歩みを始めるのです。信仰者の祈りや働きが必要な時こそ、今なのです。
私は皆さんと礼拝の喜びを体験したいと願っています。また、伝道の使命を共有して行きたいです。神の創造の刷新、なんと尊い働きでしょうか。皆さん、「あなた方の現状をよく考えよ」とのみ言葉を真摯に心に受け入れましょう。聖霊に助けをいただきましょう。何か満たされない自分があるなら、神との関係を正していきましょう。あなたは、罪の赦しをいただき、新たな命に生きる者とされているのですから。
ところで、今年の年会が先週2月23日に教団の神学校で開かれました。そこである牧師に対する謝罪文が読み上げられました。簡単に説明しますと、ある牧師の補教師試験と正教師試験で、教官の立場にある牧師からひどい言葉を浴びせられた、そのような事実が判明したからです。25年以上も前のことです。教団は、ハラスメント対策委員会を作り、専門家の調査の後に、その報告を受け、傷を受けられた先生に謝罪をすると言うことが正しい行動であると判断されたようです。言葉の暴力で傷ついた1人の牧師がおられた。そしてそのことを教団として謝罪をすると言うことが起こったのです。このような事は私の知っている限り初めての出来事です。私たちは、誰一人完全な者はいません。しかし、キリストに赦された者として、互いに赦しあって、キリストの弟子としての歩みをすることができます。様々な出来事の中で、一人一人、神の前に立ち、何が正しい行いか考えて生きることができます。自分のおかれた現状を考えて、キリストが喜ばれる判断をしていきたいと願います。



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